Excuse me

君が笑って 僕が支えて それでいいじゃないか なんて笑って

2013年01月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年03月

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馬を指して鹿と為す

「貴方ったら、どうしてそう節操がないのかしら」

生まれたての太陽の日差しを浴びた寝覚めの良い朝に、いきなりそんな事を言われたのだから腹が立つのは当然だ。
僕はむすっとした顔を作って、黙りこくって木製の無表情な椅子に腰掛けた。
食卓に置かれた冷め切ったピザトーストに手を伸ばして一瞬逡巡する。

――温めなおそうかな――そう思ったが、時間がない。
仕方ないな、と思い切り齧り付いた。
ケチャップのツンとした酸味が口中に広がって、一瞬咽そうになってしまった。

「一体全体どうしてこんなにケチャップを塗りたくったんだい」

非難がましい視線を妻に向けるが、彼女は北極に浮かぶ氷のように冷たい面構えを崩さない。
その風貌に思わず僕が怯んでしまいそうになったくらいだ。

「それを食べれば、口紅も消えるんじゃない」

一層つっけんどんと言い放った彼女に、僕の思考は暫し停止した。
そして、昨日発覚した、“浮気疑惑”の事を言っているのだろうと推測する。

「だから、昨日も言ったじゃないか。あれは電車の中で……」

「それにしたって、肩に口紅が付くものかしらね」

「浮気したって付きやしないさ」

「まるで、しったような口ぶりね」

「知らないから言っているんだ」

お互いに機関銃を打ち合っている見たいに、言葉が言葉を発射していく。
双方が相手の上をいこうと論を積んでいくものだから、いよいよ言い分は雲の上まで登っていく。

「貴方の言う事はとっても賢いようで、彼処に消えてしまううわ言なのよ。言い訳はもう飽き飽きね。」

「浮ついた言葉を吐くのはいつも君の方さ。安い言葉ばかりもううんざりだね」

水掛け論の堂々巡り。
僕と彼女は食卓の周りを回る。
巡って廻って言い争い。
僕と彼女は口争中。

「ねぇ、私の友達がホテル街で貴方に似た人を見掛けたのよ」

「それは会社の帰り道だよ。同僚が酔ってしまって近道をしたのさ」

「そうやってまた嘘を吐くのね。言い訳は男らしくないわよ」

「そうやって君はまた疑うんだね。女々しいったらありゃしないな」

時計の針が真左を指し、いよいよ僕は遅刻寸前だ。
だが、僕は会社の事などどうでもよかった。
ただ、この妻を言い負かさなければどうしようもない。

「そういえば貴方はこの頃いつも帰りが遅いのね。どこぞの野良猫さんとでも遊んでいるのかしら」

「だからいつも説明してるじゃないか。会社付き合いってものがあるのさ」

「会社会社ってそればっかり。ああ男はなんて単純なの」

「君こそいつも疑ってばっかりだ。女はなんて面倒くさいのか」

怒っちゃった怒っちゃった怒っちゃった怒っちゃった。
心が凍る朝の冷気でも醒ませられやしない。

「そうね、貴方には一つだけ、言わなくちゃいけない事があるの」

「そうかい何でも言ってくれ。どうせまたどうでもいい戯言なんだろ」

「貴方のその賢ぶった口調、とても馬鹿みたいだから辞めておいたらどう?」

「そういう君こそその尖らせた口、馬面みたいで可愛くないな」

険悪な空気に呑まれる事なく、一匹の黒猫が部屋を横切る。

「貴方ったらその皮肉な口調が腹が立つのよ」

「そんな事言ったって君はいつでも腹が出てるぜ」

「出てないわよ。貴方ってほんっとうに下らない人なのね」

「そうやってそうやって君はいつもどうしようもなくユーモアが通じない人だな」

「貴方のそういうところがダサいのよ」

「結局いつも悪口ばかり。君って人はいつもそうだ」

鏡写しの二人が口論。
結局同じと気づかない。
時計の針はとうとう真上を指して、遅刻はいよいよ確実だ。

「そう、私と貴方はもうやっていけないのかも知れないわね」

「そうだね。僕ももうウンザリさ」

「私たち、昨日も同じやり取りをしていたわ」

「立場が逆でね」

「馬鹿みたいね」

「お似合いさ」

馬と鹿は、毎日を繰り返す。毎朝のように、互いを疑いながら、罵倒しながら、それでも二人は繰り返す。
ありがちな朝の、ありがちな風景。
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六兆年と一夜物語を解釈してみた




作詞:kemu
作曲:kemu
編曲:kemu
唄:IA



名も無い時代の集落の 名も無い幼い少年の
誰も知らない おとぎばなし
ずっと昔の集落の、名前さえ付けられなかった幼い少年の
今では誰も知らない御伽噺


産まれついた時から 忌み子鬼の子として
その身に余る 罰を受けた
白い髪とアルビノが原因で忌み子と呼ばれ、(=悪魔として恐れられた)
幼い少年に対して残酷な仕打ちを受けた(舌を抜かれる、奴隷のように酷使される、殴打など)


悲しい事は 何も無いけど
夕焼け小焼け手を引かれてさ
悲しいという感情さえなくなって、
それでも夕焼けの中、誰かが手を握ってくれた


知らない知らない僕は何も知らない
叱られた後のやさしさも
生まれてすぐ、忌み子とされた僕は温かい事も何も知らない
叱られた後、優しくしてくれる母親の事も

雨上がりの手の温もりも
でも本当は本当は本当は本当に寒いんだ
雨上がりに手を取ってくれる母親の事も知らなくて、
本当に心が寒いんだ

死なない死なない僕は何で死なない?
夢のひとつも見れないくせに
何で僕は死なないんだろう。
今後も碌な人生歩めないのに

誰も知らない おとぎばなしは
夕焼けの中に吸い込まれて消えてった
誰も知らない、僕が救いを求めて想像した御伽噺は
儚く消えていった


吐き出す様な暴力と 蔑んだ目の毎日に
君はいつしか そこに立ってた
周りの大人たちの暴力と、蔑みの目を浴びる毎日の中、
少女が傍に立っていた


話しかけちゃだめなのに「君の名前が知りたいな」
ごめんね名前も舌も無いんだ
僕は忌み子だから、話しかけちゃ駄目なのに、「君の名前が知りたいな」と言われた
ごめんね、名前もないし、舌がないから喋れない


僕の居場所は 何処にも無いのに
「一緒に帰ろう」 手を引かれてさ
僕に帰るところなんてないのに、
「一緒に帰ろう」って言われて手を引かれたんだ(彼女の家に行った?)


知らない知らない僕は何も知らない
君はもう子供じゃないことも
僕は何も知らないよ、君が子供じゃないことも(少女は売春をさせられていた)
慣れない他人(ひと)の手の温もりは
ただ本当に本当に本当に本当のことなんだ
初めて触れる他人の手の温かさは、本当の事だった

やめないやめない君は何でやめない?
見つかれば殺されちゃうくせに
なんで僕に構うのさ、見つかれば君も一緒に殺されるんだよ
雨上がりに 忌み子がふたり
夕焼けの中に吸い込まれて消えてった
雨上がり、忌み子の僕と、忌み子を連れ出した君は(=罪に問われ、忌み子扱いされる)
夕焼けの中、集落から逃げ出した


日が暮れて夜が明けて 遊び疲れて捕まって
こんな世界僕と君以外 皆いなくなればいいのにな
皆いなくなれば いいのにな
逃げ出してから日が暮れて、そして夜が明けて、逃げ疲れて捕まった
こんな世界、僕と君以外皆消えてしまえばいいのに


知らない知らない声が聞こえてさ 僕と君以外の全人類
抗う間もなく手を引かれてさ
夕焼けの中に吸い込まれて消えてった
聞いた事のない声が聞こえてきて(耳鳴り)僕と君以外の全人類が、
抗う間もなく消え去った


知らない知らない僕は何も知らない これからのことも君の名も
今は今はこれでいいんだと
ただ本当に本当に本当に本当に思うんだ
これからの事も、君の名前も知らないけれど、
今は君と二人、これでいいんだ


知らない知らない あの耳鳴りは
夕焼けの中に吸い込まれて消えてった
あの耳鳴りも、もう聞こえなくなっていた



耳鳴りが聞こえなくなった、という事はハッピーエンドなのでしょうか。
少女は忌み子ではなくとも、貧しい家に生まれて売春させられて、酷い生活を送っていたのではないかな、と想像。


ほかの解釈
人生リセットボタン
インビジブル
イカサマライフゲイム
リンカーネイション

| 解釈 | 14:28 | comments:16 | trackbacks:0 | TOP↑

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